ランディのブログ

長きも短きも、そして中間の距離もこなす787ドリームライナー

この週末(3月24、25日)は、航空ファンとしても航空史を学ぶ身としても素晴らしいものでした。カンタス航空の787-9型機によるパース – ロンドン線就航初便を、私と同じようにスマートフォンで追っていた方も多いでしょう。オーストラリアと英国を結ぶ民間航空機初のノンストップ便です。

そして、同便がヒースロー空港に着陸してから数時間後、ボーイングのチームは787-10型機初号機のシンガポール航空への納入を祝いました。787-10型機は、現行のどのワイドボディ機よりも1座席当たりの運航コストが低く、燃費の新たな世界基準を打ち立てる航空機です。

787-10型機の初納入については後ほどまたお話ししますが、まずはカンタス航空の787-9型機についてお話ししましょう。1947年と比べて私たちはどこまで進歩したのでしょうか。その年、カンタス航空はロッキードのL-749 コンステレーションで英豪両国を結ぶ初の路線を開設しました。同路線は「カンガルー路線」として知られ、シンガポール、カラチ、カイロなど6都市を経由し、全行程は4日かかりました。

2018年までに航空会社は飛行時間を約20時間へと短縮していましたが、まだ1都市を経由していました。それを変えたのがカンタス航空と787-9ドリームライナー。17時間強のノンストップフライトを実現したのです。

カンタス航空の787-9ドリームライナー(写真提供:カンタス航空)

カンタス航空の787-9ドリームライナー(写真提供:カンタス航空)

(写真提供:カンタス航空)

(写真提供:カンタス航空)

ロンドン到着後の乗客のコメントが英国放送協会(BBC)の記事で紹介されています。ある乗客は乗り換えという「つらい作業」をしなくて済んだと言い、別の乗客は「ターミナルをウロウロしたいのではなく、早く家に帰りたいからウキウキしたわ」とコメントしました。まさに私たち全員を代弁していますね。

カンタス航空のCEO、アラン・ジョイス氏がこのルートは初日から収益性を望めると語るのを見て、私も嬉しくなりました。

こうしたコメントは、ポイント・トゥ・ポイント戦略がボーイングで強く信じられている理由を裏付けています。人々はハブ空港を経由せずに目的地に行きたいのです。787ドリームライナーはそれを可能にし、収益性を確保します。787型機によって開設された新路線は170を超えます。パース – ロンドン線はそこに新たに加わったということなのです。

9,000マイル(約14,480キロ)という世界最長路線の一つであろうと、69マイル(約111キロ)という世界最短路線の一つであろうと、その中間であろうと、超高効率を誇る787ファミリーでなら、航空会社は収益性を高められます。そしてまさにそれが行われているのです。

世界中で640機を超えるドリームライナーが運航している路線を製品分析チームが調査しました(ところで、最近787型機の工場に行ったところ、すでに700機目の787型機が組み立てられ始めていました。驚くべき数字です)。その結果、需要の少ない長距離路線から利用の多い中距離路線、そして極端な短距離路線まで、かなり均等な分布が確認されました。

距離で分けた路線分布をまとめたのが下記グラフです。

(距離は大圏航路のマイル表示)

(距離は大圏航路のマイル表示)

ご覧のように、1,000マイル未満から6,000マイル以上まで全範囲に広がっています。一番人気はどのルートかお分かりになりますか?

チームが見つけたルートを少しご紹介すると、

  • ベトナム航空のハノイ – ホーチミン線(721マイル)、787-8 型機、週62便
  • 中国国際航空(エアチャイナ)の北京 – 上海線(669マイル)、787-9 型機、週35便
  • アメリカン航空のシカゴ – ロンドン線(3,940マイル)、787-8 型機、週28便

787型機の最短路線は、

  • ロイヤルヨルダン航空のアンマン – テルアビブ線(69マイル)、787-8 型機
  • エチオピア航空のマラボ – ドゥアラ線(72マイル)、787-8 型機

787ファミリーのとてつもない効率性と柔軟性は、ドリームライナーの全オペレーターの半数近くが追加発注する理由になっています。さらに、新しいお客さまがドリームライナーファミリーに加わる理由をも説明するものです。

ハワイアン航空が787-9 型機に切り替え、ターキッシュ エアラインズが最大30機のドリームライナーを確定発注したというニュースを目にされた方もいらっしゃるでしょう。787型機の純受注は1,300機を超え、航空史上最も受注スピードが速いワイドボディ機になっています。

その合計機数を増やそうと、多くの販売活動が進行中です。その一つが、エミレーツ航空からの787-10 型機40機の確定受注で最終合意することです。

シンガポール航空に初納入された787-10ドリームライナー

シンガポール航空に初納入された787-10ドリームライナー

787-10型機と言えば、先週の日曜日(3月25日)はボーイングのチームメートと世界中のサプライヤー・パートナーにとって素晴らしい日になりました。787-10型機の初号機が大切なローンチカスタマーであるシンガポール航空に納入されたのです。

以下にボーイング サウスカロライナでの納入イベントの写真をご紹介します。787-10型機については、「ザ・テレグラフ」の記事で787-10型機とドリームライナーファミリーが大騒ぎするに値する10の理由が挙げられています。私も1月に787-10型機の認証取得について書いていますのでそちらもご覧ください。

1月のエントリー以降、787-10型機は米連邦航空局(FAA)から生産認証(PC700)も承認されました。これは大きなことです。この認証は、ボーイングによる787-10型機の生産を認可し、製造する航空機が最高品質のものであることを裏付ける優れた承認済み品質マネジメントシステム(QMS)があることを立証するものです。

サウスカロライナ工場の787型機最終組立ライン

サウスカロライナ工場の787型機最終組立ライン

FAA認証管理室マネージャーのフランク・フェラー氏(右から2番目)と、ボーイングの787型機と品質チームのメンバー

FAA認証管理室マネージャーのフランク・フェラー氏(右から2番目)と、ボーイングの787型機と品質チームのメンバー

FAAの素晴らしいパートナーのみなさんに心から感謝しています。私たちは航空機の安全性を確保し、さらに高めていくという共通の目標を持っています。FAA認証管理室マネージャーのフランク・フェラー氏は、この取り組みにおける素晴らしいパートナーです。彼は最近、2018年半ばに引退する意向を発表されました。

フランクをはじめとするパートナーのみなさん全員にお礼を申し上げます。あらゆる距離で787ドリームライナーが成功しているのはみなさんのおかげなのです。

787ドリームライナー
787ドリームライナー
787ドリームライナー
787ドリームライナー

Posted on 28 March 2018