737 MAX:世界の空を飛んで1年
ちょうど1年前、マリンド・エアが737 MAXの運航を世界に先駆けて開始しました。月日が経つのは早いものです。あの日以来、世界中の航空会社が737 MAXのパワーを活用しています。

バティック模様に彩られたマリンド・エアの737 MAX(2017年5月22日初就航の様子)
- 数字で見る
737 MAXの就航1周年については、何よりも数字が多くを物語っています。
今週の時点で、28社のお客さまに130機を納入し、受注総数は4,509機です。
総飛行回数は4万1,000回、総飛行時間は11万8,000時間をそれぞれ超え、旅客総数は650万人以上になります。

こうした数字は、お客さまからの声に耳を傾けると納得がいくのです。
- 燃費
737 MAXに関するお客さまへの最大の約束の一つが、次世代737型機に対する優位性でした。737 MAXは、現在最も効率的な次世代737型機よりも14%燃費が向上するように設計されています。このことは、お客さまが日々立証しています。
フライドバイのCEOは最近、737 MAXによって効率性が15%向上したと語りました。問題の発生も少なく、整備コストも低減したといいます。
海南航空によれば、特に3時間以上のフライトで737 MAXは次世代737型機よりも燃費が大きく向上しています。
中国南方航空によれば、737 MAXはその燃料消費率から、最も経費を節減できる737型機であり、7時間ほどのフライトに最適です。
あるお客さまは、737 MAXの就航前に、次世代737型機による5時間以上のルートではペイロード(積載量)を減らさなければならないことがあると話していました。737 MAXはその問題を解消しています。
- 路線の拡大
737 MAXは全大陸で路線網を拡大しています。長距離路線もあり、現在、2,500海里(4,630キロ)以上の路線も24あります。
737 MAXのオペレーターの中で最長路線を運航しているのはノルウェー・エアシャトルです。大西洋横断路線で最大3,000海里(5,556キロ)飛行し、米国ニューヨーク州のスチュワート国際空港線ではノルウェーのベルゲン、北アイルランドのベルファスト、アイルランドのダブリンとシャノン、英国エディンバラに、米国ロードアイランド州のプロビデンス空港線ではアイルランドのコーク、ダブリン、シャノンと英国エディンバラに就航しています。
実際のところ、長距離路線では737ファミリーはA320ファミリーを圧倒しています。2,500海里以上の単通路機路線の80%近くは、737 MAXと次世代737型機によるものです。

737 MAXは非常に効率性が高いので、ワイドボディ機からの置き換えも見られます。アルゼンチン航空は、ブエノスアイレス – プンタカナ(ドミニカ共和国)線をA330による週4便から737 MAXによる週7便に変更しました。3,252海里(6,023キロ)の路線です。
シルクエアーは、737 MAXの導入でシンガポールと広島を結ぶ新路線に就航しています。
サウスウエスト航空は737 MAX 8による1日の出発便数が60を少し超えていますし、ライオンエアは737 MAXによる1日の出発便数が最大35便です。エアカナダは737 MAXでカウアイ島への新路線を開設する予定です。
- 信頼性
737 MAXは、市場で最高の単通路機となるために、新しい機能や性能が加えられました。新しい技術を導入すると、初めのうちはちょっとしたトラブルが起きるものです。ですが、そうした初期トラブルを解決した後は、737 MAXの定時運航率は99.4%になっています。就航時の新機種としては最も高い信頼性を誇り、就航1年で達成すると期待していた通りの運航状況です。
私たちは今、この定時運航率を年末までに99.7%に引き上げることを目指して取り組んでいます。お客さまとの連携で順調に進んでいることはあらゆる指標が示しています。
- 乗客のみなさんの体験
737 MAXはすべての機体でボーイング・スカイ・インテリアが標準採用され、乗客のみなさんの反応は上々です。
乗客のみなさんの多くが、737 MAXがはるかに静かであることに気付いています。これは快適さと環境の点から私たちが誇りに思っている部分です。
フライドバイは、737 MAXのビジネスクラスにフルフラットベッドになるシートを採用しています。
アイスランド航空の737 MAXはインテリアが絶賛されています。機内ではオリジナルのビール「737 IPA(アイスランドペールエール)」が提供されることも話題です。
エア・イタリーは大型の手荷物収納棚である「スペース・ビン」を採用したお客さまの1社で、機内持ち込み荷物の収納量が増加しています。
- そしてその先へ
さまざまなことを成し遂げてきた737 MAXプログラムでは、さらにワクワクする節目がこれからやってきます。737 MAX 7は現在、2機の飛行試験機による試験飛行が進んでいます。737 MAX 10の開発は引き続き順調で、来年、初号機の最終組み立てを開始する予定です。こうしたすべてを実現するために、レントン工場では驚くべき取り組みが日々なされています。
すべて、お客さま、サプライヤーやパートナーのみなさん、そして従業員のみなさんなしには達成できなかったことです。737 MAXがボーイング史上最も受注スピードが速い航空機であることには理由があります。素晴らしい1年目を支えていただき、すべての方にお礼を申し上げます。そして、737 MAXにまだ乗ったことがないというみなさんに、体験する機会が早く訪れますように。
Posted on 22 May 2018
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