概要 747-8 インターコンチネンタル(旅客機)と747-8 フレイター(貨物機)は、大型機市場において最も低い運航コストと、高い経済性を誇り、環境面にも優れた航空機ファミリーです。
この747型機新ファミリーは、エアバスA380型機(座席数555)とボーイング777-300ER型機(座席数365)の中間となる座席数 400-500席クラスの旅客機と、世界の貨物市場をリードする現747型フレイターの後継機からなるもので、世界各国の航空会社からの要望を受け誕生し ます。
この新ファミリーがローンチしたのは2005年11月14日、日本貨物航空株式会社(以下 NCA)より8機、ルクセンブルグのカーゴルックス社より10機の747-8 フレイター(総額50億ドル)の確定発注を受け決定したものです。
ボーイングでは、この新ファミリーの開発決定に向け、現747型機の収益性を継続した新型大型機をという航空会社の要望を受け、その実現性を検討し てきました。そして、各航空会社との「Working Together」、787ドリームライナーで新たに開発されたテクノロジーを採用することによりその実現に成功したのです。「747-8」という名称 も、「787」との関連を意味します。
747-8ファミリーは、航空会社の収益性を最大限に高めます。
747-8インターコンチネンタルの運航コストを747-400型機と比較すると、1フライト当たりでは2%、シートマ イルにすると約13%低減します。また、A380型機との比較では、機体重量が1座席当たり10%以上軽量で、燃料消費も11%向上することから、1フラ イト当たりでは21%、シートマイルで6%以上のコスト低減となります。
また、747-8型機は、各空港での追加工事を必要としない唯一の大型機であることから、各航空会社に対しては、路線網 の拡張という新たな可能性を提供します。航続距離も8,000海里(14,815 km)を有することから、747-8インターコンチネンタルは、世界のほぼ全主要都市への直行便を可能とします。
747-8ファミリーは航空会社にさらなる収益性を提供します。
インターコンチネンタルは、通常の3クラス仕様で51席が増席して467席に、貨物搭載量も26%増量します。 747-8フレイターは、航続距離が4,390海里(8,130km)で、747-400フレイターと比較すると、パレット7枚分に相当する貨物の追加搭 載が可能で、搭載量にすると約16%増加します。ノーズドアからの積み降ろし、また、業界の標準である3m(10フィート)高のパレット、1立方メートル 当たり159kg(1立方フィート当たり9.9ポンド)の重量貨物の搭載も可能です。
747-8ファミリーは、燃料効率性と騒音面において新たなスタンダードを創造するもので、航空会社は、より多くの路線、便数を、より低いコストで運航することが可能となります。
なお、747-8インターコンチネンタルの燃料効率性は、747-400型機と比較すると約16%、A380型機とでは約11%向上します。また、騒音面では、QC2基準を満たした離陸騒音が約束されます。
747-8フレイターの最大貨物積載量は140トンで、747-400フレイターと比較すると16%増加します。胴体の容積も120立方メートル (4,245立方フィート)増大することから、メインデッキにパレット4枚、ロワーデッキにパレット3枚の追加搭載が可能です。また、航空会社には、貨物 搭載量の20トン追加、或いは航続距離を1,400海里延長するかのオプションが提供されます。747-8フレイターは、747-400フレイターの誇る 効率性を引き継ぎながらも、トンマイル当たりのコストを16%軽減する貨物機です。
個々を取っても747-8フレイターは最高の性能を誇ります。A380貨物機と比較しても、747-8フレイターの機体重量は80トンと軽量で、燃料もトン当たりの消費率にすると24%軽減し、トリップコストは21%、トンマイルコストでは23%減少します。
747-8ファミリーは、変動する現在の環境下でビジネスを展開する航空会社に対し、リスクを低減しながらも収益性を向上させる、大型機市場では最適な航空機ファミリーです。
747-8型機のより詳細な情報は、ボーイング民間航空機最新型機用ウェブ(
newairplane.com)をご参照ください (英語ページ)