ランディのブログ

記録更新! 2017年の受注・納入実績を解説

明けましておめでとうございます。再開したランディのブログにようこそ! ご存じの通り、しばらくの間このブログは休止していましたが、このほど英語のブログがリニューアルされたのに伴い、日本語サイトでも民間航空機市場の分析をいっそう掘り下げてお伝えしていきます。時には私の同僚も登場して、ボーイングの最新情報や業界ニュースをいち早くお届けしますので、どうぞご期待ください。

事始めに、今日(1月9日)発表されたボーイングの2017年受注・納入実績についてお話ししましょう。次の3つの点が印象的でした。

  • 納入機数は763機で業界記録を更新、6年連続で納入機数業界トップを維持

計画に忠実であることは良い結果をもたらします。2017年のはじめ、私たちは納入機数760〜765機という目標を掲げました。ちょうどその真ん中の結果を出せたのは、お客さまへの約束を果たそうという、パートナーであるサプライヤーの皆さまや従業員の取り組みがあってこそ。これまでにも繰り返しお話ししてきた通り、納入は非常に重要で、それこそが成功を測る真のバロメーターなのです。2017年、私たちはこの点で再び成功することができました。特筆すべきは、時を同じくして737型機の生産レートを引き上げ、737 MAXの納入を開始したことです。

ボーイングとエアバスの納入機数比較(2012〜2017年)

ボーイングとエアバスの納入機数比較(2012〜2017年)

  • 過去最高の納入機数を記録しながら、受注残も拡大

2017年の純受注は912機で、100年以上にわたるボーイング史上7番目の多さでした。数の多さだけではなく、深さと広さもあり、セールスチームが獲得した受注先は世界71社にわたります。737 MAXは2017年も好調な1年となり、737 MAX 10のローンチが一役買いました。そして市場から明らかに支持されているワイドボディ機を200機近く受注できたのは、とても良い年だと言えます。2017年におけるこうしたセールスの成功は、737型機と787型機両プログラムで生産レートを引き上げるという戦略の正しさを裏打ちするものでした。

737型機を製造しているレントン工場にて。生産レートを引き上げ、737 MAXのさらなる受注に応じて従業員が忙しくしている現場

737型機を製造しているレントン工場にて。生産レートを引き上げ、737 MAXのさらなる受注に応じて従業員が忙しくしている現場

  • 市場の本当の強さが見えた2017年

昨夏のパリ航空ショー前、市場は失速しているのではないかと多くの人が疑っていました。けれども、エアバスが来週発表する最終業績を待たずとも、2017年は誰の予測よりも良い年になったと言えます。パリでローンチを迎えた737 MAX 10をポートフォリオに加え、私たちの受注基盤は強化されました。旅客輸送者数は予想を上回るペースで長期トレンドに勝る伸びを見せ、業界は真の強さを示しました。

2018年について、ボーイングと国際航空運送協会(IATA)は旅客輸送者数が歴史的トレンドを再び超えると予想しています。航空会社は引き続き収益を上げ、過去3年間の売上はそれ以前の30年間全体を上回る見込みです。

ボーイングについて言えば、エキサイティングな出来事がさまざまに待ち受けています。すべての開発プログラムは計画通り、あるいは計画を前倒しに進行しています。まもなく、737 MAX 7試験飛行機の初号機がロールアウトされ、737 MAX 9と787-10ドリームライナーそれぞれの初号機が納入される予定です。

今年シンガポール航空に納入される787-10型機最初の量産モデル

今年シンガポール航空に納入される787-10型機最初の量産モデル

このブログではこうした情報を逐次お伝えしていきます。年間を通してさらなる洞察をお届けしますので、今後もどうぞお楽しみに!

Posted on 9 January 2018