日本の教育機関との連携

ボーイングは教育分野においてもさまざまな活動を展開しています。明日を築く若い力を支援するのも、日本の企業市民としての重要な役割であると私たちは認識しています。

小中学生対象のSTEMプログラム

ボーイングジャパンは2015年に小中学生を対象とするScience(科学)、Technology(技術)、Engineering(エンジニアリング)、Mathematics(数学)分野の教育支援「STEMプログラム」をスタートしました。

航空博物館(米シアトル)や科学技術館(東京)とのパートナーシップのもと、飛行機の模型やバルーンなど様々な道具を使って飛行原理を楽しく学ぶサイエンスショーを含むSTEMプログラムは大好評を得て、以後、規模を拡大しながら毎年開催しています。

2024年は東京都、千葉県、愛知県下の4つの小学校を含む計7か所でSTEMプログラムを行い、約1,600人の子供たちが参加しました。2015年の開始以来、同プログラムの参加人数は、2025年時点で累計9,000名近くとなりました。

日本でSTEMプログラムを立ち上げた小林美和(ボーイング ジャパン 政府関係/渉外担当 エグゼクティブ・ディレクター)は、「21世紀の技術革新スキルを身につけた次世代を育てていくことは、とても大事なことです。STEMプログラムを通じて子供たちに、ものを作ることの大変さと面白さ、失敗を恐れずにチャレンジし続けることの大切さ、そしてたゆまぬ努力と諦めない意思の強さが科学や技術の進化につながっていることを伝えたい」と語っています。

中高生向けSTEAM学習促進プログラム

ボーイングでは、次世代人材の育成を目指して産学官公教が連携している、一般社団法人「学びのイノベーション・プラットフォーム(PLIJ)」の活動に賛同し、学習イベントの企画・運営をサポートしています。これらのイベントは、航空宇宙、工学、グローバルなイノベーションへの好奇心を育み、中高生の基礎的な学習基盤の醸成に寄与しています。また、PLIJが主催するメンター制度では、高校が必要とする支援を研究機関、大学や企業が持つリソースと結びつけており、ボーイングもその活動をサポートしています。

大学生のエクスターンシップ・プログラム

エクスターンシップ・プログラムでは、大学生がボーイングの社員から講義を受けて、約5か月間かけて航空宇宙業界が直面するさまざまな課題について研究し、大学の単位を修得することができます。

毎年9月には学生たちが一同に会し、それぞれの研究内容をボーイング社員らの前で英語で発表し、その成果を競います。2010年に東京大学とスタートしたエクスターンシップ・プログラムは、現在12大学が参加する大きなプロジェクトとなっています。

プログラムの参加大学は東京大学、北海道大学、室蘭工業大学、東北大学、金沢工業大学、東京都立大学、名古屋大学、中部大学、岐阜大学、大阪公立大学、久留米工業大学、九州大学となります。

2024年のエクスターンシップ・プログラムの研究発表は名古屋大学で行われました。  2024年のエクスターンシップ・プログラムの研究発表は名古屋大学で行われました。 
2025年のエクスターンシップ・プログラムの研究発表は東京大学で行われました。  2025年のエクスターンシップ・プログラムの研究発表は東京大学で行われました。 

このほかにもボーイングは、毎年夏に開催される一般社団法人日本航空宇宙学会主催「全日本学生室内飛行ロボットコンテスト」を支援しています。同コンテストには海外学生チームを含む50を超える学生チームが参加し、各チームが設計・制作した200g以下のオリジナル飛行ロボットの飛行性能をアピールします。

大学研究支援プログラムHigher Education Program

ボーイングは世界各国の高等教育機関とパートナーシップを組み、企業統治やインテグレーション、データに基づく分析などを通じて学生の能力開発を支援しています。Higher Education Programは、こうした世界的な戦略をリードする取り組みとして、日本国内では東京大学、東北大学、名古屋大学を教育機関パートナーとして選び、学生の研究プロジェクトなどを支援しています。

東北大学 流体科学研究所 教授  永井大樹先生 東北大学 流体科学研究所 教授  永井大樹先生
日本の教育分野におけるボーイングの貢献

日本におけるボーイングの産学連携活動について、実際に日本の大学で教鞭を執る先生方にその成果やご意見を尋ねました(2026年3月)。

ボーイング社との連携は、学生にとって航空宇宙分野の知識を高め、研究を深めるだけでなく、プロジェクト管理能力を磨いて、社会に出てからも研究・開発を推進してゆく力をつける絶好の機会となっています。研究プロジェクトへの支援を得るためには、自らの研究の意義をわかりやすくまとめ、研究やフィールド活動に必要な支援内容と見込まれる成果について発表して支援を取り付けるという一連の流れを経験します。また、プロジェクトの実施後は、発表会という形でチームを代表して成果と課題、今後への示唆を英語・日本語で発表し、ボーイングの経営者やエンジニアなど航空宇宙分野の専門家からのフィードバックを得る機会があります。プロジェクトが長年続いていくことにより、先輩から後輩への知見の継承や、企業との対面・オンラインでのやりとりから得られる大局的な視点や非日常の発表機会を継続的に提供できることも学生の成長につながっていると感じます。このような産学連携の機会は学生にとって刺激となり、普段の授業とはまた違った、大きな学びを生んでいます。

東北大学による活動報告会の模様(2026年3月 東北大学による活動報告会の模様(2026年3月
東北大学による活動報告会の模様(2026年3月 東北大学による活動報告会の模様(2026年3月

パートナーと連携した教育・キャリア支援活動

ボーイングでは次世代を担う世代の育成と日米での活躍機会の創出を目的に志を共有する企業や団体と協力しています。日米における次世代のリーダーの育成を目的としている公益財団法人 米日カウンシル-ジャパンが主催し、ボーイングが協賛するTOMODACHI Boeing Entrepreneurship Seminarでは、全国の高校・高専・大学・大学院生に向けたアントレプレナーシップ・セミナーを展開しています。2025年のプログラムでは、STEM分野を専攻する学生を対象にハッカソンを実施し、プロジェクトの立案やデザイン・設計、開発を経験し、起業家精神を養う機会を提供しました。

2025年開催のハッカソン参加者と最終プレゼンテーションの様子 2025年開催のハッカソン参加者と最終プレゼンテーションの様子
2025年開催のハッカソン参加者と最終プレゼンテーションの様子 2025年開催のハッカソン参加者と最終プレゼンテーションの様子

また、航空宇宙産業で働く若手ビジネスパーソンを対象に、業界のリーダーを招いてキャリア構築をテーマにセミナーを開催するなど、人材育成分野にも力を入れて取り組んでいます。

2026年2月開催のキャリアセミナー「New Faces of Leadership リーダーシップの新しい形とは」 2026年2月開催のキャリアセミナー「New Faces of Leadership リーダーシップの新しい形とは」

社員ボランティアによる教育活動

会社として取り組む様々な活動以外にも、社員有志が様々なパートナー企業と協力して教育・キャリア支援活動を行っています。2025年には、中部国際空港セントレアでボーイング787初号機を展示する複合商業施設「フライト・オブ・ドリームズ」を会場に、「Fly into STEM - 飛行機のしくみを学ぼう!」と題したワークショップを開催しました。名古屋オフィスで働くエンジニアの社員が中心となり、「飛行機はなぜ飛ぶことができるの?」という子供たちの疑問に実験を交えながら答えました。